SPEEDA

チャイナスピードにも通用!
信頼性の高いデータの抽出で
本社への提案もスムーズに

総合化学メーカーの新事業創出とコア事業拡大における活用

阪東(上海)管理有限公司

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工数の大幅削減でチャイナスピードにも対応。バンドー化学株式会社 中国法人「SPEEDA」導入事例

1906年の創業以来、ゴムやプラスチック製品のパイオニアとして、日々新技術・製品の開発に取り組んできたバンドー化学。 自動車部品や産業資材、高機能エラストマー製品など、幅広い事業を展開し、世界十数ヵ国に生産・販売拠点を抱える同社は、新事業の創出や中核事業の拡大に努めています。

目まぐるしい中国市場に対応すべく、業界分析やトレンド情報の素早い収集に経済情報プラットフォーム「SPEEDA」を活用している同社。 中国現地法人として、事業展開を進めていくにあたって、どのようなビジネスシーンで活用されているのか、バンドー化学株式会社の中国現地法人、阪東(上海)管理有限公司の副総経理、中道雅仁氏にお話を伺いました。

サマリー

  • バンドー化学の中国現地法人では、中国市場に適合したプラスチック製品の生産や販売に取り組んでいる
  • 電動化が進む中国自動車業界において、自動車業界以外の新しい事業の創出が急務となっており、新規事業の拡大にSPEEDAの情報を活用
  • 競合の成長スピードが早く、目まぐるしく環境が変わっていく中国市場では、情報をいかに短期間で濃密にインプットし、開発スピードを速くできるかが課題
  • SPEEDAの導入によって業界のトレンドを素早くつかみ、チャイナスピードに対応できるような情報収集を実現。
  • 信ぴょう性の高い質の良いデータが取得・提案できるようになり、本社の承認も円滑に
  • 経営資源の最適配分、ポートフォリオの組み替えにSPEEDAの情報を活用していきたい

電動化が進む中国自動車に対応するべく、新事業の創出を重視するバンドー化学 中国現地法人。

貴社の事業に関してお聞かせください。

中道 氏: 我々は、ゴムやプラスチックを取り扱っている日系メーカー、バンドー化学の中国現地法人です。

バンドー化学は、自動車・バイク・農業産業機械やOA機器などのコア事業拡大、また、時代のニーズに沿った新製品や新市場への提供などを行なっています。 創業から100年以上経つ現在では、世界で十数ヶ国に生産・販売拠点を抱えながら、グローバルネットワークの構築を図っているところです。

一方、中国現地法人では、中国市場に適合したプラスチック製品の生産・販売を現地で行なっています。主なお客様は日系、欧米系、中国系と多岐にわたっておりますが、今後積極的に販売を拡大してきたいのは中国系企業です。

弊社では、今後の経営ミッションとして、新事業の創出を重要視しています。弊社の中核である自動車業界において、電動化への対応は急務です。 弊社で現在おさめている部品の需要も今後減少が予想されるため、危機感を持って日々取り組んでいます。

中でも推進を図っているのは、伝動ベルトやコンベヤベルトなど既存の主力製品の新市場への販売です。また、中国市場に適合した新製品を開発し、既存市場や新市場への販売を強化していきたいと考えています。

中国市場で新規事業を立ち上げる上で、どのような課題がありましたか。

中道 氏: 中国に来て早6年になりますが、中国市場のスピードの速さを身に染みて感じています。その目まぐるしい流れの中、新事業を立ち上げるにあたって、最初の情報のインプットは非常に大切です。

弊社でも一般的な日系企業と同様に、本社が開発の承認を行なっています。しかし、SPEEDAの導入前は、チャイナスピードに対しての危機感が、本社に共感されづらいという実態がありました。 本社の承認を得るには、データを用いて提案内容を可視化し、説得力を高めなくてはなりません。

一方で、中国支社サイドで裏付けとなる情報をインプットすることは、決して容易ではありませんでした。中国側で収集した情報の信ぴょう性に対し、本社から指摘や疑問の声をもらうことも珍しくなかったんです。

中国ではトレンドの移り変わりが非常に速いため、フレキシブルかつ断続的に情報を収集しなければなりません。一方で、これまでは自分たちで市場調査してから日本側で展開していたため、時間が非常にかかっていました。

また、我々はメーカーなので、開発スピードが非常に重要です。しかも、日本で1〜2年かかる開発を、中国企業は3〜4カ月で進めてきます。そのため、情報をいかに短期間で濃密にインプットし、開発スピードを速くできるかが大きな課題でした。

自動車産業以外の業界に対応できる情報収集ツールを探していた。

SPEEDAを知ったきっかけについてお聞かせください。

中道 氏: SPEEDAの導入前は、インターネットでリサーチしたり、本社が契約している調査会社のデータを貰ったりしていました。自動車関連の情報は「マークラインズ」を活用しています。

一方、中国の自動車産業の電動化が進み、自動車中心だった従来の事業以外にも新規事業を展開することが急務となる中、弊社でも自動車業界以外の領域の情報が得られるツールや、情報検索の効率化が図れるツールの導入の必要性を感じていました。 そのようなタイミングで、上司が広告を見つけたのを機に契約に至りました。

SPEEDAには、ニッチな業界情報やピンポイントで知りたい情報が蓄積されているため、非常に助かっています。 また、ほかの情報ソースにはない視点で書かれている点にも魅力を感じました。マクロ視点のトレンドや業界分析のクオリティも、当初想定していた以上だったんです。

SPEEDA導入前は情報ソースがバラバラで、担当者ごとに情報レベルの差がありました。そのため、情報源を統一するだけではなく、知見レベルの一致にもSPEEDAが役立っています。

競合やトレンドの変化が目まぐるしいチャイナスピードに追い付く情報収集を実現。

普段の業務でSPEEDAをどのようにご活用いただいているのでしょうか。

中道 氏: 新事業の部署とコア事業拡大のための情報収集や、新興メーカーの調査などに活用しています。 一口に産業機械といっても、さまざまな業界があるため、我々の専門と異なる分野のリサーチや知識の向上にも非常に重宝しています。

また、お客様から製品開発に関するリクエストをもらった際に、本社に伝えるのも我々現地法人の役目です。それらの事業規模や将来性、トレンドなどの情報も、SPEEDAから取得して展開を図っています。

SPEEDA導入前は、その製品が個社レベルなのか、業界レベルなのかの検証や確認に手間がかかっていたんです。 一方で、SPEEDAには業界情報やプレイヤーリストが俯瞰的にまとまっているため、インターネットリサーチや、業界の展示会視察、個別企業への要求や需要の聞き取りなどの工数が省けるようになりました。

また、本社への提案時には情報収集だけではなく、提案資料の作成も必要不可欠です。SPEEDAの情報はそのまま編集して資料に利用でき、わざわざエクセルにまとめてグラフを作成する手間がないため、大きな助けとなっています。

トレンドや業界の動向をSPEEDAで把握。質と信頼性のある情報で、本社からの承認もスムーズに。

よく利用している機能などがあれば教えてください。

中道 氏: 既存業界と新規業界のトレンドをよく見ています。自社製品の展開ができそうな業界を考え付いた際に、その業界に関してSPEEDAで情報を深掘りする形です。 ポイントで個別企業を検索して競合分析に役立てたり、新規事業で新しい取引を始める時のバックグラウンドチェックとして、信用調査も活用しています。

実は、リサーチ以外にも、毎週月曜と金曜の朝イチに時間を設定して、定期的にトップページをチェックするようにしているんです。自分の業務に限定せず、日頃から色々なトピックを見て知見を高めています。

トップページでは新エネルギー車関連の情報が項目ごとにまとめられていて見やすいです。トピックネタを俯瞰的に見ることで、取引先との商談時の導入の会話に役立てています。トピックから詳細の情報に入っていきやすい構成になっているため、非常に読みやすいです。

SPEEDAをご活用いただくことで得られた効果についてお聞かせください。

中道 氏: SPEEDAの導入後は、リサーチの時間や手間を短縮化でき、事業展開がしやすくなったと感じています。 本社に対して厚みのある提案ができるようになり、裏付けデータの習得も容易になりました。情報源がSPEEDAであることによって、本社からの信頼度も上がったと感じています。

また、SPEEDAでプレイヤーリストを調べることで、顧客訪問や電話でのアプローチができるようになり、出張や足を使った情報収集がしにくいコロナ渦においてもポテンシャルクライアントへのコンタクト数が増えました。

SPEEDAの導入支援についてお聞かせください。

中道 氏: 導入時に利用説明会を開いていただきました。SPEEDAの使い方だけではなく、事業や業務に沿った効率的な使い方や情報収集の方法を教えていただいたのが大変役に立ちました。

現法では、現在SPEEDAを利用しているメンバーは全員日本人ですが、ゆくゆくは中国人5名が所属している市場開発部(新市場や新製品の提案・開発を行なっている部署)でも徐々に展開し、開発のスピードをあげるための情報収集の効率化を図りたいと思っています。

時代の流れに沿ったポートフォリオの組み替えにSPEEDAを活用していきたい

今後SPEEDAは貴社の事業展開にどのようにお役立てできるでしょうか。

中道 氏: 自動車を中心とした既存市場が縮小傾向にあるため、既存市場への販売依存度を下げることは急務です。経営資源の最適配分、つまりポートフォリオの組み替えを意識していく必要があります。

そのため、新規事業の創出は我々中国現地法人の重要なミッションの1つです。新しい事業にシフトしていく中で、引き続きSPEEDAを有効活用していきたいと考えています。

SPEEDAの導入を検討されている企業へのアドバイスがあればお聞かせください。

中道 氏: SPEEDAを導入したことによって、目まぐるしく変化するチャイナスピードにも適応できる自信や安心感が高まりました。

また、中国発のデータに対して信ぴょう性を問われる中で、SPEEDAを活用することによって、質や精度の高い情報を確保できるようになりました。

ニッチな製品や業界においても、SPEEDAには網羅的な情報が集積しているため、時間や工数をかけずに全体像を把握することができます。そのため、我々のようにニッチな製品や業界への販売戦略を考える企業などに、特にお勧めしたいです。

ありがとうございました。

阪東(上海)管理有限公司
阪东(上海)管理有限公司

www.bando.cn
  • 特色

    ゴムやプラスチック製品のパイオニアとして、日々新技術・製品の開発に取り組んできたバンドー化学。自動車部品や産業資材、高機能エラストマー製品など、幅広い事業を展開し、世界十数ヵ国に生産・販売拠点を抱える同社は、新事業の創出や中核事業の拡大に努めています。

  • 業種

    化学

  • 部署・職種

    新規事業開発、営業・マーケティング

  • 主な利用シーン

    新規事業開発、最新動向・トレンド、業界分析、レポート作成、企業調査・分析

  • 株式会社 近鉄エクスプレス 東アジア本部

    野崎真孝様(General Manager)

    馬場湧希様