Speeda

中国の外部環境変化へのアンテナを強化し、戦略策定・経営課題形成に活かす仕組みを中国グループ全体として導入

グローバル大手自動車部品メーカーの法人プラン導入例

電装(中国)投資有限公司

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中国外部環境変化へのアンテナを強化し、中国地域の戦略策定、経営課題形成に活かす仕組みを、中国グループ全体として導入

先進的な自動車技術、システム、部品を世界の主要な自動車メーカーに提供するデンソー。近年は新たな電動化、知能化への事業ポートフォリオ変革に注力し、中国モビリティ市場の拡大・中国社会の課題解決を目指している。

2003年には、中国事業統括会社として「電装(中国)投資有限公司」を設立。「環境・安心」領域で中国のステークホルダーに認知され選んで頂ける存在になるというありたい姿の実現に向けて、中国におけるデンソーの事業展開活動を実施している。

中国国内のグループ企業を率いる立場として、2024年Speeda法人プランを導入。どのような思いでその判断に至ったのか、また今後の効果への期待について同社の総経理助理の邵江平氏、戦略発展部の劉馨氏、経営企画部の黄帅氏にお話を伺った。

サマリー

  • 経営企画の部門契約として2022年にSpeedaを導入、今年(2024年)からSpeeda法人プランに切り替えて全社での利用を開始。中国拠点として総計約150人がユーザーに
  • チャイナスピードへの危機感をデンソー中国グループの共通認識として持ち、Speedaを通して外部環境変化へのアンテナを張ることによって各社が自らの課題認識の深化と経営戦略に役立てることを大目的として導入を決断。また、法人プランの導入により各部署の契約を集約し、調整工数と費用の両面での重複を解消できた。
  • Speedaを使うことによって有用な外部情報の検索とその加工にかける時間的コストが削減できるのは大きなメリット。部門や機能など様々な立場のユーザーのニーズに即した使い方が可能なので、それらに応じた利用シーンをピンポイントで提案することによってこれから利用開始するユーザーにもスムーズな導入を図りたい。
  • 全社導入を決めたが、実際に標準ツールとして社内浸透をさせるにはこれからが正念場。組織的なコミットメントを引き出しつつ、導入フォローを行っていきたい。

チャイナスピードへの危機感を共有し、過去の成功体験から抜け出すことで持続的成長を目指す

Speedaのご利用から、法人プラン導入の経緯についてお聞かせください。

邵江平氏(以下、邵氏): Speedaさんを知ったのは3年ほど前で、私はカーボンニュートラルの課題にゼロから取り組んでいましたが、当時有用な外部情報が少なかったため弊社の本社にも有力な情報サイトはないか紹介の相談をしました。そこで初めてSpeedaに出会い、活用するようになりました。今年からは法人プランを導入、中国内のデンソーグループとして各社でSpeedaを利用できる仕組みとし、ユーザー数を大きく拡大させることにしました。
それは、外部状況の変化に対し自ら危機意識を持ってほしいという発想からです。自動車市場において、中国は世界最大規模かつ世界一競争が激しい市場で、そこは本当に毎日激しく変化している。チャイナスピード、チャイナスタイル、ともよく言われます。その状況が分からなくとも、それでも成功できる、というこれまでの体験から脱却しないと持続的成長はあり得ない、私自身がそんな強い危機感を持っています。
それを皆に肌感覚で課題として感じてもらい、その結果を各社の経営戦略活動にも反映する。そんな狙いで法人プランを導入しました。

中国統括会社である我々から、営業、技術、生産革新、コーポレートなどそれぞれの責任者に人選してもらうとともに、更に生産会社、工場からの人選を加えて、約150人がユーザー登録をしたところです。

法人プラン導入前は、グループの複数部署がそれぞれ部門名義で契約していましたが、個別契約するのはその手続きや関連作業が重複して非効率です。そこをまとめて法人プラン化することにより社内リソースの共有にもなりコストダウンにもなると、そこも検討のポイントとなりました。

目先の課題解決だけでなく、全社的な競争力向上に活かせるツール

全社導入にむけ、社内では活用利点をどのように伝えられたのでしょうか。

邵氏: 第一に実務者に対して伝えたのは、外部ソースの有力情報入手の効率化と、その加工など資料作りにかかる時間的コストの削減ですね。みんな普段、信頼に値する情報源の少なさや効果的なまとめ方に苦労していますのでその課題をまず解決できる、それが大前提となります。更に強調したのは、既出課題の解決に使うだけでなく、各自が活用シーンを作って欲しいと。自らアンテナを張り、自ら課題認識して、事業の競争力向上に取り組んでもらいたい。それが我々の狙いです。外部の環境認識をしっかりふまえて、各社、自分の経営課題に落とし込む。それは経営マネジメントの重要なポイントになりますが、Speedaというプラットフォームの活用はその手段になり得るという判断です。

厳選した活用シーンの提案によりスムーズな導入と浸透へ

法人プラン化に伴うユーザー選定のポイントは。

邵氏: グループ各社のトップに加え、日本人も多いです。Speedaの強力なアピールポイントとして、中国語、日本語の両方が表示言語として対応できる、ということですね。一般的な情報サイトではおおよそどちらかの言語しかないですよね。両方あるのはSpeedaだけなので、それはとても助かる、と言われます。

そうですね。例えば同じテーマを注視している同僚同士で、中国人メンバーがSpeedaを中国語で検索し見つけたレポートのリンクを日本人メンバーに送ると、受け手の日本人はSpeeda上で日本語表示にして読むことができます。母語が異なっても同じ情報をベースに協働できるのが利点の一つになりますが、他に具体的な活用シーンとしてどんな場面を想定されていますか?

邵氏: 誰が使用するかによって、活用シーンは違うと想定していますね。例えば総経理だったらレポートなどを自ら検索してじっくり読む時間はあまりないでしょう。一番考えられるパターンは、朝来社して10分15分といった時間を使ってSpeedaで設定できる自動通知メールに一通り目を通して情報のキャッチアップをするという使い方でしょうか。IT関連部署だったら、DXや生成AIの情報を取りに行くのにも使えるでしょう。企画部門は一番難しいですね。全社課題形成だから、あれもこれも使いたい機能がいろいろ出てきて悩んでしまうかもしれないですが、マクロ経済、それに自動車産業の産・官・学の動向などが取りまとめられたSpeedaトップページは活用するでしょうね。
Speedaは色々なことができるのですが、新しく使い始めるユーザーには最初から色んな活用を目指そうとせず、まずはSpeedaさんに提案していただく三つ四つくらいの定型化された活用シーンから最初の一歩を踏み出してもらえればと思っています。

情報収集の標準ツールとして定着させるには組織的な取り組みが鍵

Speeda法人プラン導入に伴い、弊社では利用に関わるグループごとにまとめ役という形で責任者を立てています。活用事例や改善要望を意図的に集め、意見交換も全ユーザーでなく管理者を集めて行うよう想定しています。また新しい機能などを案内するセミナーがあれば、管理者が窓口となり各社のユーザーに確認して対応する。また人事異動や組織・役割の変化に伴うユーザーの入れ替えも把握してもらう。それらを通してSpeedaという情報ツールの浸透に対する各責任者の主体的なコミットメントを引き出したいと思っています。

いずれにせよ今はまだ導入段階、Speedaを組織に浸透させていけるかどうかはこれからが正念場で、導入フォローをしっかり行っていくとともに1年後に成果もレビューしていくつもりです。

ありがとうございました。

電装(中国)投資有限公司

www.denso.com/cn/zh/
  • 特色

    自動車部品の製造から始まり、グローバルな技術革新のリーダーとして品質高い先進的な自動車技術、システム・製品を持ち、電動化及び知能化分野において、顧客ニーズに対応できるグローバル的な大手企業である。非車載領域でも、自動化設備・モジュール・産業用ロボット等の提供もでき、社会課題の解決に取り組んでいます。

  • 業種

    グローバル大手自動車部品メーカー

  • 部署・職種

    戦略発展部、経営企画部

  • 主な利用シーン

    中国事業の戦略立案・経営課題形成の為の情報収集

  • 電装(中国)投資有限公司

    総経理助理

    邵 江平さま

    戦略発展部

    刘 馨さま

    経営企画部

    黄 帅さま