SPEEDA

リサーチ時間を1/2に削減し
俯瞰的な情報収集を実現!
自動車産業の活用事例

自動車部品メーカーのリサーチ部門における活用

株式会社ジーテクト

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リサーチ時間を1/2に削減し、俯瞰的な情報収集が可能に!自動車業界の変革期に向き合うジーテクトの「SPEEDA」導入事例

EVや自動運転技術、カーシェアリングサービスの登場など、100年に一度ともされる大きな変革の時代を迎えた自動車産業。車体部品メーカーとして、多くの国内外の自動車メーカーに車体部品やトランスミッション部品を提供している企業が、株式会社ジーテクトです。

特にEV市場においては中国企業の成長が著しく、同社では中国のEV市場のリサーチに特化した上海拠点として「上海リサーチ室」を設置しました。現地でのヒアリングによる調査活動だけでなく、より俯瞰した市場調査に「SPEEDA」を活用しています。

導入にはどのような背景や課題があり、現在どのようなビジネスシーンで活用されているのか、玉川 康洋 氏にお話を伺いました。

サマリー

  • 多くの国内外の自動車メーカーに車体部品やトランスミッション部品を提供している車体部品メーカー、株式会社ジーテクト
  • 中国のEV市場の調査を行う「上海リサーチ室」では、現地ヒアリングや業界専門メディアと併せて、「SPEEDA」を活用している
  • より俯瞰的な調査を実現するために「SPEEDA」を導入した結果、リサーチ時間を1/2に削減することに成功し、浮いた調査時間で幅広い情報収集を実現した

急成長する中国のEV市場をリサーチするために設置された上海拠点

貴社事業についてお聞かせください。

玉川 康洋氏(以下、敬称略) 弊社は自動車骨格部品メーカーです。全世界では20拠点を有し、日本企業だけでなく、海外の自動車メーカーともお取り引きをするなどグローバル展開をしております。お客様からのご要望を実現するだけでなく、弊社からもご提案ができる発想力と技術力が、弊社の強みだと考えています。

貴社の上海拠点の役割を教えてください。

玉川氏: 私が駐在する上海拠点は、正確には「上海リサーチ室」という部署になります。他国の拠点でもリサーチ業務を行っていますが、この上海拠点はリサーチに特化した重要な拠点になっています。

上海拠点が立ち上がったのは3年前のことで、中国におけるEV(電気自動車)市場の急拡大がきっかけでした。世界の中でも特に中国がEVに力を入れており、急拡大する市場と最新の技術を捉えるためにも現地でリサーチする必要があると判断されたのです。

従来の内燃機関の車と比較し、EVはどういった車体が求められるのか、どういった技術が必要になるのか、といった生の声を現地で調査して日本本社に持ち帰ることがミッションになります。

リサーチ業務はどのように進められているのでしょうか。

玉川氏: EVに関わる新興メーカーは中国に沢山あるので、今後伸びていくと予想される企業さんを優先的にピックアップし、積極的に直接ヒアリングする場を設けています。

また、中国市場における最終目的は、新たな技術の獲得だけでなく、弊社サービスの拡販、つまりEV市場における新規顧客の獲得となってきます。そのためリサーチ業務だけでなく、弊社の技術や実績の宣伝活動も同時に行っています。業務全体のうち、リサーチが70%でその他の宣伝、営業活動が30%の割合です。

リサーチ室には、私を含め日本人2名、現地採用のローカルスタッフ1名の合計3名でして、小規模のチームで活動しています。

自動車業界の急激な変化を捉えるためには、従来の方法だけでは不充分

現地でリサーチ活動を行なっていく上で、どのような課題があったのでしょうか。

玉川氏: 従来の自動車産業だけのリサーチだけでは、EV業界のリサーチとしては充分にカバーできなくなってしまったことが課題でした。

これまでのリサーチ業務では、自動車業界に特化していた情報サイトやメディア、専門調査会社を主に利用していました。自動車情報に特化した情報プラットフォーム「MARKLINES(マークラインズ)」や調査報告書を刊行されている「FOURIN(フォーイン)」などがその代表例です。もちろん、現在でもこれらのサービスは活用しています。

しかし、従来の自動車と比較してEV車の車体構造はとてもシンプルであり、IT企業や新興企業でも参入しやすいという特徴があります。そのため、中国では多くのプレーヤーが参入しているのです。

また、「CASE(「Connected:コネクティッド化、Autonomous:自動運転化、Shared/Service:シェア/サービス化、Electric:電動化」の頭文字をとった造語)」と呼ばれるような、自動車メーカーからサービスプロバイダへの変化も、従来の自動車業界の物差しではEV業界を測ることができなくなった要因です。

自動車業界だけの視点ではなく、より俯瞰的なマクロの視点でEV業界をリサーチできるような情報源やサービスを求めていました。

リサーチ業務にはどのような影響があったのでしょうか。

玉川氏: 従来のリサーチ方法ですと、EV業界に関連する幅広い情報を得ることができませんでした。月に1回、調査報告書を本社に送付するのですが、月によっては情報量が少ないときもあり、そうなると報告書の作成に手間取ったり、うまくまとまらないということがおきました。また、少数の3人体制ということもあり、スムーズに効率良くリサーチを進めていくことも課題の1つでした。

導入の決め手はニュースの網羅性とツールの利便性

「SPEEDA」をお知りになったきっかけをお聞かせください。

玉川氏: リサーチ業務を行えるツールをインターネット上で検索する中で「SPEEDA」を知りました。以前からサービス名は知っていたのですが、導入を検討するきっかけになったのは2020年のコロナ禍がターニングポイントです。

これまでは現地のヒアリング活動が中心でしたが、それがコロナ禍の外出制限で難しくなったため、在宅のデスクワークでも有益な情報が得られる新しい「武器」が必要になったのです。

「SPEEDA」導入にあたり、比較検討は行われたのでしょうか。

玉川氏: 比較検討は行っていません。以前から利用していた自動車業界のメディアや調査会社に加えて、「SPEEDA」を活用しています。費用についても、他社サービスと比較して違和感のないものでしたので、稟議はスムーズに通ったと記憶しています。

導入の決め手となったポイントをお聞かせください。

玉川氏: 導入の決め手はニュースの網羅性と、ツールの利便性です。様々な業界のトピックスが網羅されつつも、自分が興味のある話題をすぐに見つけることができます。また、興味のある領域の最新情報が公開された際に、メール配信される機能も便利です。本当に時間がない中でも自分の興味があるものだけをインプットできるので、効率的だと思います。

実際に「SPEEDA」を導入したのは、2020年6〜7月頃です。

業界専門メディアと「SPEEDA」を併用し、より深い市場調査を実現

「SPEEDA」の第一印象はどのようなものだったのでしょうか。

玉川氏: 初めてログインした際に感じたのは、ツール画面の見やすさです。各業界を検索するにあたって、細かくフィルターをかけることができ、自分が知りたい情報だけをピックアップすることがスムーズにできます。情報検索に必要な機能が揃っているな、と感じましたね。

「SPEEDA」はどのようなビジネスシーンでご活用いただいているのでしょうか。

玉川氏: 全く知らない業界や企業については、まず「SPEEDA」を開いて調査しています。簡潔なトピックスとしてあらゆる業界がまとめられてるので、それを読みながら理解を深めていますね。

以前から活用している自動車に特化したメディアの記事の中で出てくる、気になったトピックスは「SPEEDA」で深く調べるようにしています。例えば、中国のIT企業の動向や自動車産業への参画などといった情報です。

また、本社への報告書の中でも活用させていただいています。EVにおける次世代の電池技術といった、かなりコアな内容についてもレポートでまとめられていますので、その内容を参考に現地の情報を加えてレポートを作成しています。

現地企業へのヒアリングでも活用されているのでしょうか。

玉川氏: ヒアリングするお客さまとの打ち合わせ前には、「SPEEDA」で情報を仕入れるようにしています。その企業の売上だけでなく、資本形態もよく見ていますね。というのも、新興のメーカーの中には大手自動車メーカーさんが出資している場合もあるのです。

業界に特化したリサーチでカスタマイズドリサーチを活用

カスタマーサポートについてのご感想をお聞かせください。

玉川氏: 導入してすぐに担当者の方から数回に分けて使い方のレクチャーを受けました。そこで分からない点について質問する機会があっただけでなく、調査時間を短縮する方法などをレクチャーいただき、しっかりサポートいただけた印象です。

普段の業務でもう少し詳しく知りたい情報があれば、担当者の方へまず連絡します。30分くらいで、調査にかかる日数がかかりそうか、どうすれば調べることができるのか、といった情報を、スピーディにお答えいただけるので、非常に助かっています。

カスタマイズドリサーチのご活用についてお聞かせください。

玉川氏: 業界に特化した調査をお願いしています。詳しくはお話できませんが、車体製造に必要な素材やそれを扱っている競合他社の情報の深掘りをお願いしています。インターネットで検索するだけでは調べられない調査を主にお願いしていますね。

情報収集の時間は1/2に削減!浮いた時間でより広範囲なリサーチが可能に

「SPEEDA」を導入して、どのような成果がありましたか。

玉川氏: 情報収集に費やす時間については、およそ半分ほどまで削減できたと思います。浮いた時間を活用して別の調査を行うので、同じ作業時間でも調査できる範囲がかなり広がりました。

今までは知らない業界の情報は手探りで探していたのが、「SPEEDA」で検索するだけで業界ごとにまとまっているレポートを読むことができます。他業界の最新情報を得られるようになったことで、自動車業界で得た知識を活かして他業界を分析できるようにもなりました。

社内からの反応がありましたらお聞かせください。

玉川氏: 「SPEEDA」導入以前、経営層から「もう少し業界全体の動向に関する情報がほしい」という要望がありました。これまで自動車業界だけのリサーチをしており、どうしても自動車業界以外の情報や俯瞰した情報のリサーチが弱かったのです。

「SPEEDA」を導入したことによってマクロ的情報が得られるようになり、俯瞰した視点を含んだ、質の高い報告書が作成できるようになりました。それによって、経営層に報告する際も、以前より活発に質問をいただけるようになりました。

「100年に一度の自動車革命」の時代で生き残るために

今後の展望についてお聞かせください。

玉川氏: 弊社は自動車骨格部品メーカーのサプライヤーとして展開してきましたが、100年に一度の転換点とも言われる自動車革命が起きている中では、今後の事業内容も変わってくる可能性もあると思います。既存事業以外に新たな可能性を見出し、新しい事業を手掛けていくかもしれません。

そうした可能性を見越して、10年、20年後という長期的な目線で自動車業界がどう変化していくのか、正確に情報をつかんで発信することが上海拠点の使命になります。そのためにも、現地でのリサーチ力と幅広い情報源をフル活用していきます。今後も「SPEEDA」は強力なパートナーとして、隣に居続ける存在であると嬉しいですね。

ありがとうございました。

株式会社ジーテクト
(G-TEKT CORPORATION)

www.g-tekt.jp
  • 特色

    車体部品メーカーとして、多くの国内外の自動車メーカーに車体部品やトランスミッション部品を提供している企業が、株式会社ジーテクトです。全世界では20拠点を有し、日本企業だけでなく、海外の自動車メーカーとも取り引きをするなどグローバル展開をしています。中国の上海に設置された、「上海リサーチ室」はリサーチに特化した重要な拠点になっています。

  • 業種

    製造・メーカー

  • 部署・職種

    調査

  • 主な利用シーン

    中国自動車市場のリサーチ業務

  • ジーテクト上海事務所
    (技特科拓上海代表处)

    代表代理

    玉川 康洋 様