東アジア地域全体の舵取り役を担う近鉄エクスプレス 東アジア本部。
貴社の事業に関してお聞かせください。
馬場 湧希 氏(以下、馬場 氏):
株式会社近鉄エクスプレス 東アジア本部は、中国本土、香港、台湾、韓国と東アジアの地域全体のガバナンス統括や、東アジア地域の戦略、地域全体の方針策定を担っている部署です。
域内の拠点と協力し、東アジア規模にとどまらず、グローバル規模での顧客基盤の拡充や、さらなる深耕に注力しています。メンバー数は中国本土・香港を含め40名ほどです。
私の職域は国際物流での海上輸送における各拠点のガバナンス統括や、東アジア各国から世界各地への取り扱い物量拡大のための販売支援を行っています。東アジア本部には、ほかにセールスやマーケティングの統括をしているメンバーなどが所属しています。
中国に注力する上で、どのような戦略を強化していますか。
馬場 氏:
目下の課題としては、中国発の我々の取り扱い物量と東アジア地域から欧州・米国に向けた取り扱い物量を増加させ、マーケットシェアをより拡大することです。
東アジアにおけるさらなるプレゼンスの向上のためには、商品をこれまで以上に充実させるほか、新規案件の獲得に努めなくてはなりません。そのため、我々の得意な産業である半導体関連、自動車、リテール(アパレル)、エレクトロニクス(パソコンや携帯電話などの電子機器)などの顧客に特化した営業活動を行っています。
野崎 真孝 氏(以下、野崎 氏):
我々のビジネスにおける最大のマーケットは中国です。中国という広大なエリアを攻略するためには、顧客の分布の仕方や特徴など、産業別の特色を網羅する必要があります。これらの情報を俯瞰的に収集することで、目標達成のための戦略に落とし込んでいます。
また、今後のビジネスを発展させるためには、日系企業だけではなく、中国籍のお客様とのビジネス拡大が必要不可欠です。しかし、市場にどのようなプレイヤーがいるのかを把握することは、これまで至難の業でした。現在ではSpeedaを活用することで、課題の解決を図っています。
Speedaの活用で、新たなビジネス機会を創出
どのような情報収集に力を入れていますか。また、それはなぜですか。
野崎 氏:
香港に来る前は、世界をリードしているのは米国一択だと思っていたんです。しかし、実際に香港に来てみると、中国の技術革新のスピードの速さには驚かされます。目まぐるしい中国市場では、常に動向を把握し、先を読んでいかなくてはなりません。そのため、Speedaのトレンドなどをこまめにチェックして、その情報を活用しています。
また、エリアを攻略するには、それぞれのエリアに合った戦略を見極める必要があります。中国では、1つの戦略にフォーカスすることは容易ではないからです。そのため、我々は産業別マーケティングを行いながら、Speedaの企業リストで企業を抽出し、新たなビジネス機会を創出しています。
さらに、営業のソースを使ってお客様からヒアリングをしても、今のトレンドの情報はわかりますが、次に備えるための情報としては不十分です。今後のトレンドを把握し、次を見越した事業展開の準備を進めるために、Speedaの情報は非常に参考になっています。
非効率的だった情報収集を、Speedaがワンストップで解決
情報収集効率化や改善における、これまでのお取組みがあればお聞かせください。
野崎 氏:
私が今の部署に来たのは約3年前なのですが、その頃からSpeedaを利用させていただいています。
本社にいるときも情報収集をする機会が多かったのですが、産業を調べるにあたって、自動車関連やアパレル関連など、各分野に特化したいくつかのサイトを使い分ける必要がありました。すると当然、その分コストも時間もかかります。
また、複数ソースから収集した情報を最終的に一つにまとめ、資料を作成するにあたって、各ソースのフォントやレイアウトが異なることも多く、標準化に余計な手間がかかってしまっていたんです。そのため、日本にいる当時からSpeedaを導入したいと考えていました。
ちょうどそのタイミングで香港に異動してきたのですが、東アジア本部でのSpeedaの契約を知ったときは、運命を感じたと同時に、非常に嬉しかったのを覚えています。
それからは基本的に、何かをリサーチしたり資料を作ったりする際にはSpeedaを活用しているのですが、おかげでネットで検索することはなくなりました。Speedaにアクセスすれば、トレンドや業界リサーチ、企業リサーチなど、すべてワンストップで取得できるためです。
そのため、Speedaを導入してからは、業務効率の向上を日々実感しています。
Speedaを知ったきっかけについて教えてください。
野崎 氏:
マーケティング担当として情報収集を行うにあたって、日本ではジェトロ(日本貿易振興機構)まで足を運んでお話を聞かせてもらったり、ライブラリーで書物を読みあさったりしていました。
そんなとき、ある展示会でSpeedaに声をかけられたんです。お話を聞いているうちに「これは正に私が探していたものだ」と思いました。さらに詳細を聞き、トライアルを受けたうえで、その思いは確信に変わりました。
Speedaには、欲しい情報が一元管理されているだけでなく、カスタマイズリサーチで産業に特化した情報を深掘りできるなど、欲しい情報にピンポイントでアクセスすることが可能です。そのため、時間の圧倒的な短縮ができるという点に魅力を感じました。実際に導入してからも、日々手応えを感じています。
多様なシーンでの活用で、複数ツールの横断も不要に
中国の現場での情報収集において、これまでどのような課題がありましたか。
野崎 氏:
我々の営業ソースやお客様からのヒアリングなど、現在のトレンドを把握するにはさまざまな手段があります。しかし、それらのやり方では過去の事例を知ることができても、次に何が来るのかまでは読めませんでした。
また、以前のソースでは、情報が細かすぎるものから大雑把すぎるものまでバラつきが多く、欲しい情報になかなか手が届かなかったんです。
しかし、Speedaには一歩先を見越した情報も多いため、戦略の策定などにも非常に役立っています。
現状、貴社において効果的なSpeeda活用方法をお聞かせください。
野崎 氏:
新規顧客の獲得に向け、中国系のプレイヤーを探したいときなどに利用することが多いです。市場を俯瞰的に捉えたいときや、顧客情報の深掘りをしたいときまで、あらゆるシーンで有効活用しています。
しかし、Speedaには網羅的な情報が詳細に記載されているため、マイページで我々が追いたい指標をグラフを使って見ています。先日はBYDの企業レポートを見たのですが、会社案内のように細かく作り込まれていたのが非常に印象的でした。
またマーケットを大まかに捉えるためにも業界レポートなどを頻繁に見ています。
ニュース通知機能を使って、関連ニュースを追いかけて回覧しています。
実は、Speedaで知ったニュースも、社内の各関係者に転送させていただいています。
そのほかにも、Speedaには自分たちが追いかけたい指標のグラフを使ってマイページに登録できる機能もあるため、自分たちの業務にあったグラフを登録し、数字を追いかけるようにしています。
複数言語対応で、ローカルスタッフとの情報伝達も容易に
ローカルスタッフもSpeedaを利用されているのでしょうか。
野崎 氏:
ローカルスタッフも利用しています。実は東アジア本部では、日本人スタッフは40人中5〜6人のみで、ほかは全員ローカルスタッフなのですが、Speedaは日本語・中国語・英語までカバーしているため、コミュニケーションも非常に取りやすいです。
複数言語に対応しているため、言葉の壁という問題もなくなりました。ローカルスタッフに「この記事をもう少し深掘りしてみて」「このお客さんに関してもう少し詳細を聞いてみて」など、タスクもお願いしやすくなりました。
他社ツールと比べたときのSpeedaへのご感想をお聞かせください。
野崎 氏:
実は、Speedaの契約更新時に、インターネットで「Speeda 類似サービス」と検索して、片っ端から他のツールをチェックしたことがありました。使い勝手やサービス内容に不満があるわけではなく、このタイミングで単にコストを比較したかったからです。しかし、正直Speedaと同レベルのサービスを見つけることはできませんでした。
たとえば、Aのサービスが、Speedaの10ある機能のうちの4をカバーできていたとしても、6が不足してしまっていました。また、Bのサービスが6をカバーしたとしても、4がカバーできていなかったんです。その場合、両方のサービスを契約しなければなりません。
ほかに、営業に特化したツールもあったのですが、やはりSpeedaのような網羅的なマーケット情報は収集できませんでした。また、Speedaには複数言語対応やセミナー開催など、ツールを超えて情報を手に入れられるさまざまな機能やサービスがあります。そのため、総合的に見たときにSpeedaを超えるサービスは見つけられませんでした。
Speedaのカスタマイズドリサーチは一緒に調べてくれる社員のような存在
Speedaのカスタマイズドリサーチを利用した感想をお聞かせください。
野崎 氏:
新規開拓を行うにあたって、業界のリサーチは必須です。しかし、「情報のボリュームが多すぎてまとめきれない」なんてことも珍しくありませんでした。そんなときは今までコンサルサービスに頼っていたのですが、期待値のズレやコスト面の高さなど、さまざまな課題があったんです。
しかし、Speedaのカスタマイズドリサーチサービスはレスポンスが非常に速く、コストパフォーマンスも良いため、とても助かっています。ちゃんとした資料にまとめてほしい時などにお願いすることが多いです。
カスタマイズドリサーチサービスのスタッフは、我々と同じ目線に立って丁寧に調べてくれるため、それが強みだと感じています。Speedaのカスタマイズドリサーチは、我々にとって「一緒に親身に調べてくれる社員」のような存在です。
Speedaの導入で得られた成果についてお聞かせください。
野崎 氏:
複数言語に対応しているため、日本人・ローカルスタッフ問わずタスクを渡せるようになり、自分の業務に専念する時間の捻出につながっています。
また、在中企業の営業先が増加しました。ターゲットリストで売り上げや人員数でフィルターがかけられるため、企業の規模でターゲットを絞ることができるようになり、ターゲット数が増えたと感じています。
以前は日系企業以外にどのようなプレイヤーがいるのかが把握しづらく、その都度インターネットで検索をかけていたため、非常に非効率的でした。しかし、Speedaを使うようになってからは、欲しい情報の収集がとてもスムーズになりました。
求めている情報はすべていただけているため、あとは我々がその情報をどのように活かしていくかが課題です。
経済新聞を読む要領で毎日のルーティンに。個人の知見向上にも寄与
Speedaの使用頻度について教えてください。
野崎 氏:
Speedaでは新エネルギー車や新素材に関するトピックまで網羅されているため、朝起きてログインし、日経新聞を読む要領で毎日拝見しています。
メール通知機能設定で受信したメールから、いくつかのトピックのニュースが気になってログインするのですが、トップページにも興味深いトピックがたくさんあるため、新たな発見に繋がることも多いです。
他にもEV関連のレポートや新素材のレポートにもよく目を通しています。
最後に、Speeda導入を検討されている企業へのアドバイスをお願いします。
野崎 氏:
色々なサービスを比較・検討したうえで、最終的に選んだサービスがSpeedaです。中でも豊富な情報量やワンストップで詳細を把握できること、チームの一員のように親身に対応してくれるカスタマイズドサービスは、ほかのツールにはない魅力です。
そのため、情報量の不足や業務効率化、外注コストなどで悩んでいる企業は、ぜひSpeedaを検討リストの中に入れてみてはいかがでしょうか。
ありがとうございました。
株式会社 近鉄エクスプレス 東アジア本部
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特色
日本初の航空貨物専業会社として誕生した近鉄エクスプレスは、2020年に創立50周年を迎えました。1960年代から海外への進出を図り、1980年代には中国国内でもビジネス展開を開始した同社。1985年の北京連絡事務所の開設を筆頭に、複数エリアでの駐在員事務所の開設や、現地法人の設立、外国系物流業者として初の中国国内航空貨物取り扱いライセンスの取得など、着実にそのビジネスを拡大しています。
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業種
運輸サービス
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部署・職種
営業・マーケティング
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主な利用シーン
最新動向・トレンド、業界分析、レポート作成、企業調査・分析、営業マーケティング戦略策定
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株式会社 近鉄エクスプレス 東アジア本部
野崎真孝様(General Manager)
馬場湧希様