SPEEDA

データ収集にかかる
量的および質的な時間の短縮と
研究効率の向上

高等教育機関の学術研究部門における活用

浙江大学管理学院

User's Voice

近年注目を集めている、高等教育機関における「SPEEDA」導入事例

一般的な企業ユーザーとは異なり、高等教育機関は国や政府のために学術研究を行うことが多く、学術研究のニーズも高い。それに加え、必要なデータや情報には質の高さと包括性が求められることから、高等教育機関にサービスを提供する際に課題を抱える情報提供業者は少なくない。

高等教育機関におけるデータベース利用のニーズや、SPEEDAが活用されているシーンに関して、浙江大学管理学院の杜教授と朱博士にお話を伺いました。

サマリー

  • SPEEDA導入ユーザー例として、近年注目を集めているのが高等教育機関
  • 一般的な企業ユーザーとは異なり、高等教育機関は国や政府のために学術研究を行うことが多く、学術研究のニーズも高い
  • それに加え、必要なデータや情報には質の高さと包括性が求められることから、高等教育機関にサービスを提供する際に課題を抱える情報提供業者は少なくない

杜教授が所属するイノベーション・起業・戦略学科について簡単に紹介していただけますか。

杜教授 浙江大学管理学院は浙江大学の一つの学部であり、世界起業フォーラム(WEF)の共同発起機関でもあります。 中国本土で初めて権威ある国際認証を受けたマネジメントスクールとして、イノベーション・起業・戦略の研究と教育のパイオニアとなっています。2009年には、世界的に有名な起業家教育機関であるバブソン大学(アメリカ)とEMリヨン経営経営学大学院(フランス)と連携し、世界初となる3大陸横断型起業家精神マネジメントの修士課程を開設しました。

浙江大学管理学院の戦略管理研究と教育は、中国国内でもトップレベルの水準にあります。2016年に設立された「イノベーション・起業・戦略学科」は、国内でも有数の研究チームによって構成され、イノベーション・マネジメントの分野で国内初の中国工程院の院士を擁しており、チーム全体が関連研究の分野において国内外に知られています。 セカンドリーイノベーション、コンバインドイノベーション、トータルイノベーション・マネジメント、同族経営の起業、女性の起業、起業戦略、グローバル戦略などの分野で先駆的な成果を上げています。呉暁波教授や郭斌教授などの著名な教授方の論文の被引用度が高いのはもちろんのこと、院士が提案したトータルイノベーション理論など、独自の理論も提唱しています。

また、中国の上場企業のイノベーション能力を反映したイノベーション指数を毎年発表しており、大きな注目を集めています。チームの研究者は実践の場と学術研究の場の両方で活躍しています。

どのような仕事/プロジェクトを担当されていますか。

杜教授 チームの主な研究方向は、国際化とイノベーションで、中国企業の海外投資だけでなく、中国に代表される新興市場へのグローバルな海外投資にも焦点を当てています。 その過程で、新興国の企業が海外投資を行う際の先進国とは異なる戦略や道筋を見つけ出し、関連する研究を進めていきたいと考えています。中国国家自然科学基金から資金提供を受けたプロジェクトもありますし、イギリスのリーズ大学、ケンブリッジ大学、アメリカのテキサス大学など、国際的に有名なビジネススクールとも提携しています。

日々の業務の中で、外部のデータベースリソースを利用しようと思ったのは、どんな課題があったからですか。

杜教授 海外の研究者と協力が増え、特に現在の国際情勢の不確実性が増していることを背景に、研究に値する新しい現象や問題が日々増えています。 しかし、私たちが直面する困難の一つは、データが非常に少ないことです。この分野では、世界的に有名なデータベースはありますが、私たちが行っているM&A研究では、親会社と子会社の違いや、子会社自体の特徴、合併後の展開などを考慮しなければならないため、このような状況の全体像を把握するには、まだまだデータが足りません。 ですから、企業の業績低下や破綻の問題が発生していないかなど、合併後の展開を観察するには、追跡できるデータがなければ研究することは難しいのです。

SPEEDAを知ったきっかけをお聞かせください。

杜教授 SPEEDAを知ったのは、カンファレンスイベントでのことでした。その後、何度か連絡を取り合っているうちに、企業や業界の分析レポートを収録し、東南アジアのM&Aデータの提供を特徴とする情報プラットフォームであるSPEEDAが、私たちの研究にぴったりであると気付きました。 まずはうまく機能するかどうかを確認するために、トライアルアカウントを申し込みました。研究チーム全員で試してみたが、研究の関係上、一番多く使っていたのは朱珊博士でした。

研究ニーズを満たすデータ
ローカルでの操作が容易なシステム

最終的にSPEEDAを導入する決め手は何だったのでしょうか。

朱博士 その理由は簡単で、SPEEDAが提供するデータの内容がより実用的なものになっていることがポイントです。この分野におけるデータベースは多くありますが、中国では現在利用できないものも少なくありません。私は主にヨーロッパ諸国の企業によるアメリカでのM&Aを中心に研究しています。 SPEEDAを活用すれば、適切な条件を入力によってより包括的なデータが得られることから、SPEEDAの導入を決めました。

また、中国企業の海外でのM&Aに関するデータは、他の研究を行う際にも活用されていて、このデータの活用が次のステップとなる予定です。

充実したM&Aデータ
使いやすい英語版と中国語版
良質で効率的な顧客サービス

SPEEDAを使用した後の感想を教えていただけますか。

朱博士 良い面もそうでない面もありますね。 良い面としては、合併する側とされる側の企業の特徴に関するデータなど、必要とするデータがより充実していることで、研究の裏付けが取れるということです。私は主に中国語版を使っていますが、ローカライズという点では、中国語版の内容がすでに凝縮されており、操作も便利になっています。 システムの安定性についてはさらに発展の余地がありますが、SPEEDAの行き届いた顧客支援サービスのおかげで、運用上の問題が発生しても、迅速かつ効率的に解決することができました。

杜教授 また、科学研究の観点からも、単なる数値・定量的なデータだけでなく、ある企業の戦略の方向性や企業文化はどうなっているのかといったテキスト分析のためのデータが欲しいと思っています。このようなラベルが付いた、非定量型のデータを増やすことができれば、さらに便利になると思っています。

情報収集時間の短縮
研究効率の向上

SPEEDA導入によって期待される成果についてお聞かせください。

朱博士 私の研究はまだデータ収集などの初歩的な段階で、発表できるような成果はありませんが、今までにSPEEDAを通して集められたデータは、これからの調査・分析のベースとなります。SPEEDAの導入は研究全体のデータ収集、特に時間管理の観点で役立っています。 研究の検証のためにはモデルのスムーズ化を図る必要がありますが、この際には多くのデータが必要となります。データ収集は量的にも質的にも時間がかかりますが、SPEEDAを使うことで時間の短縮と研究効率の向上を進めることができました。

次の研究テーマは、中国企業による海外でのM&Aです。データ自体に問題がなく、モデルのスムーズ化が順調に行けば、だいたい半年程度で結果が得られると思います。

ありがとうございました。

浙江大学管理学院

www.som.zju.edu.cn
  • 特色

    浙江大学管理学院は浙江大学の一つの学部であり、世界起業フォーラム(WEF)の共同発起機関でもあります。中国本土で初めて権威ある国際認証を受けたマネジメントスクールとして、イノベーション・起業・戦略の研究と教育のパイオニアとなっています。

  • 業種

    高等教育機関

  • 部署・職種

    イノベーション・起業・戦略学科

  • 主な利用シーン

    学術研究におけるリサーチ業務

  • 浙江大学管理学院

    博士、准教授、博士課程の担当教員

    杜健 様

  • 浙江大学管理学院

    博士

    朱珊 様